1969年生
渡部味和子・上田雅楽香 
二人展
 
 渡部味和子という赤絵付を中心に活動してきたモノづくりと、上田雅楽香という上田光春の信楽茶入の仕覆製作を中心に活動してきたモノづくり。それぞれ出身地が、大阪府と滋賀県であるにも関わらず、高校・大学の違いがあれど同じ学舎で学び、今は同じ甲賀市信楽町内で活動しているという不思議な縁を有している。二人が出会ってからすでに二十年近くの年月が流れ、お互いにお互いの仕事を認め合う間柄であるのに、今まで一度も仕事の交わりはなかったという。
 ある公募展に出品された渡部味和子作の振出を観たときに、これに仕覆を誂えたいと彼女に企画を持ち込んだのが、今回の二人展の始まりである。企画から数年の歳月が流れ、ようやく日の目を見ることになった今回、彼女が作り出す細密色絵付の振出の世界に、人生の先輩でもある上田雅楽香がどのような仕覆を選定し誂えて見せるのか、そしてその仕覆の柄を渡部はさらに箱書きにデザインするという。
 新春に相応しい、色彩に満ちた華やかな企画展で壺屋は2012年の幕を開けます。
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